top of page
検索

原子力緊急事態宣言の下―棄民の限りが尽くされるー

  • 2016年8月6日
  • 読了時間: 3分

原子力緊急事態宣言

福島事故から5年、チェルノブイリから30年経ちましたが、現在日本は「原子力緊急事態宣言」の下にあります。自民党の憲法草案にある「緊急事態条項」(第9章1))を放射能分野で先取りした内容を持つものです。

緊急事態宣言の目的は「原子力災害の拡大を防止する」ですが、現実はそれと180度方向の違う施策が強行されました。「災害の拡大防止」どころか,被曝させっぱなし、権力による放射能拡散、熔融原子炉の封じ込めメド立たず、です。住民と環境を保護する一切の法律が無視されました。国と原子力産業の思うままに基準がコントロールされてきた「反人権」の限りです。

法律(人格権の保護)を無視する

(1)法律では公衆は年間1ミリシーベルト以上のところには置いてはならないことになっているにも関わらず、年間20ミリシーベルトまでは安全とされました。解釈改憲のように「政府のご都合」で放射能の危険性(自然科学的確認事項)を封じ込めたのです。

食品流通基準を100ベクレル/kgと高値に設定しました。汚染地の農家は放射能汚染を知りつつ、「食っていくためには売らなければならぬ」という苛酷な倫理違反をさせ続けさせられます。「安全な食べ物を供給すべし」という食料提供者の天命を放棄させられているのです。農民の土地を守ろうとする心情を逆利用して「安全論」を大宣伝し、「放射能の害に言及するものは許さない」風潮をつくりました。「復興・帰還」の強制。住民の内部被曝防止どころか逆に「風評被害」、「食べて応援」で放射能食品食べさせっぱなし。全国民強制被曝の状況です。

(2)環境保護に対しては法律では1kg当たり100ベクレル以上は厳重に保管されなければならないことになっているものを8000ベクレル/kgまでは再利用して良いとされ、環境省は「全国の公共事業に使用せよ」と指針を出しています(8000ベクレルを呈示した時には100ベクレルは再利用基準、8000ベクレルは廃棄基準だと強弁していたにも拘わらず)。こともあろうに政府が強制的に放射能拡散事業を展開します。棄民の限りです。

(3)反面、原子力災害の拡大防止の根幹をなす核燃料・熔融した炉心の封じ込めはどうでしょうか?

4号炉の核燃料撤去はかろうじて進みましたが、それ以外のメルトダウンの原子炉封じ込めに対しては何の効果的手立てをもなされていません。溶融炉心処置は「安上がり」をベースとして凍土壁にこだわり、「封じ込め」の観点すら無いようです。未だに炉心の放射能物質は空中に、水中に、海に、垂れ流されっぱなしです。世界中に放射能を拡散することを今も進めているのです。原子力損害賠償・廃炉等支援機構が、溶けた核燃料を原子炉建屋ごとコンクリートで封じ込める「石棺」について言及したことに対し、福島県の内堀雅雄知事は抗議しました。同機構は技術戦略プランから「石棺」という言葉を削除することを決めてしまった(朝日新聞 2016・7・16)。何ということか政治的都合で放射能拡散の技術自体を封じ込めたのです。日本という国の道義無き棄民国家の象徴です。

放射能公害被災者に人権の光を! 原発事故避難者に公的支援を求める会 http://okinawahinansha.wixsite.com/houshanou-kougai 矢ヶ崎克馬(発起人・代表) 署名送り先:〒903-0116 沖縄県中頭郡西原町幸地586−8

***************

参考文献等

2)渡辺ら:放射性被曝の争点、緑風出版(2016)

 
 
 
特集記事
後でもう一度お試しください
記事が公開されると、ここに表示されます。
最新記事
アーカイブ
タグから検索
ソーシャルメディア
  • Facebook Basic Square
  • Twitter Basic Square
  • Google+ Basic Square

© 2023 by The Voice Project. Proudly created with Wix.com

bottom of page