避難者通信 第30号
皆さん、お元気でいらっしゃいますか? この3月に家賃の全額補助が打ち切られて早3か月が過ぎました。 福島県の半額補助なども極めて型式的複層的書類が求められ、「支給」手続きもまだ終了せず、決定通知自体が未だに避難者に届きません。 これに伴い、沖縄県の家賃補助も執行することが出来ず、かつ、民医連・医療生協が実施してくださる避難者支援の医療費窓口無料化の恩恵も受けることが出来ていません。 勿論、毎月求められる家賃はきちんと支払いわなければならい状況で、手続きの遅延は直接的に家計を圧迫しています。 「ぬちどぅ宝」を文字どおり命を掛けて実践している避難者の皆さんは、生活費のやりくりに「これでやって行けるかしら?」と苦しい思いをしているのではないかと心配です。 チェルノブイリ周辺3か国と比較して、日本の住民の人権の軽さをつくづく痛感しています。 避難者の皆さん、苦しいところ、耐え抜いてください。耐え抜いて「個の尊厳」を守り通しましょう。 国策としての強制帰還に屈しないで、頑張り通しましょう。 チェルノブイリ周辺国の被曝量20倍の規準で復興・帰還を強行しようとしている政府と福島県の元に、福島県民、学童・生徒、県・市町村役場の労働者には大きなストレスがかかり、いじめによる自殺や、役所公務員の自殺など、眼を覆いたくなる悲惨な状況が現れています。 事実は隠されようとしています。戦前の侵略戦争を遂行した時代の市民どおしの監視社会を連想せざるを得ない状況も多く報告されています。 放射能の用語の代わりに風評被害、内部被曝を避けて健康を守る代わりに「食べて応援」、実状を心配する人々に対する侮蔑用語「放射脳」などが監視社会を象徴しています。市民の皆さんは大きなストレスにさらされています。 もし帰ることを真剣にお考えの方は、このような実状をもう一度お確かめになって、くれぐれも人格権を全うする当たり前の市民の願いをお捨てにならないように祈っています。どうか複雑な関連を判断し決断するうえで、苦しい時を乗り切ってください。 よろしくお願いいたします。 矢ヶ崎克馬
放射能公害被災者に人権の光を!
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第7回「矢ヶ崎先生ゆんたく学習会」前半