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避難者通信39号 米軍ヘリのストロンチウム続報

皆様

お元気でいらっしゃいますか?

米軍ヘリ炎上事故が沖縄で起こっています。先週土曜日に第1次測定を行い、まだ中途の状態でしたが、ベータ線の測定値が異常に高いことに確信を持ち、記者会見を行いました。

今週月曜日の16日に、第2次調査を、新しいガイガー管を用いて行ってまいりました。

得られた結果は、前記者会見を裏付けるもので、同時に高江小学校はストロンチウム90を被っていないことを裏付けるものでした。

以下に本日、17日(火)記者会見へのレジメを添付いたします。

矢ヶ崎克馬

**********

第2次 米軍ヘリコプター炎上事故周辺放射能測定  (2017年10月16日)

前回とは異なる新しいガイガー・ミューラー管による測定  (矢ヶ崎克馬)

10月14日の測定は、装置故障で風下地域のみしか測定できなかった。

今回は改めて風下地域の測定と風上の高江小学校グラウンド芝生上を測定した。

高江小学校を、事故によるストロンチウムの飛来がなかったとしてバックグラウンドの評価地点とした。

測定値処理

前回とほぼ同様に、26個サンプリングし、測定値の高い順と低い順にそれぞれ8個ずつを削除し(突発的偶然誤差の除去)、残余の中間の値である10個の平均を求め「測定値」とした。

放射線の単位は 計側面40cm2に1分間に入る放射線の数(cpm)

牧草地①と②はほぼ20m隔たる。 牧草地①、②と農道①、②はほぼ対応する位置

測定値の特徴

(1)高江小学校と風下300m地点でガンマ線は同レベル。

(2)ベータ線は高江小学校の方が風下300mより低い。

(3)ベータ線の差程に全体(ベータ線+ガンマ線)は高江小学校の方が低い。

(4)風下地域の牧草地と農道は同レベルであるが、平均として農道の方が少し低い。ここでは肥料としてのカリウム放射能は測定結果上無視できると判断した。

ベータ線の強度比較

測定値の特徴から判断して、高江小学校がストロンチウム90に汚染されていないと仮定し、風下地域がストロンチウムに汚染されていると仮定することが可能なデータである。

すなわち、高江小学校と風下300メートル地点は同一の地層上にあり、

高江小学校は自然放射線としてのベータ線があり、

風下地域ではストロンチウム+自然の放射能のベータ線があると仮定すると

風下地域のストロンチウム90の影響が高江種学校を参照にすることにより判断できる。

(ベータ線)風下地点測定値から高江小学校測定値を差し引く。

29.9-16.3 = 13.6 (計側面40㎝2に1分間に入る放射線の数が13.6(cpm))

これを土壌1m2あたりに換算すると、57Bq/m2 となる。原子数に換算すると7億5千万個、重さにして11ピコグラム(11x10-12グラム)である。

化学分析をするとしても相当精度の良い計測をしないと検出は難しい量である。

1m2あたりにして

ストロンチウム90が   57 ベクレル

     7億5千万原子 (7,5x108個)

11 ピコグラム(11x10-12グラム)

測定精度から、この値をどのように解釈できるかというと、数値そのものではなく、桁数を理解してほしい。すなわち、5Bq/m2 程度でもなく、500Bq/m2 程度でもなく、

50Bq/m2 程度なのだ、という受け止め方をしていただきたい。

前回の記者会見は風下地域のベータ線の割合(31.0%)が焼成自宅周辺の割合(10%程度)と比較して、異常に高いと判断し記者危険に踏み切った。

測定値として81Bq./㎡という値を得たが、それは「ストロンチウム90+自然(バックグラウンド)のベータ線」であった。

今回のデータ処理に前回の値を含めなかったが、計器ごとに系統的誤差があり、今回のような一連の数値処理するためには同一の計器により計測する必要がある。よって、異なる計器で行った前回の値は今回の参考値として扱った。前回の測定と今回の測定を比較すると風下地域でのベータ線の割合がほぼ同じである。計数値そのものには若干の誤差があり得てもベータ線の割合がほぼ一致しているということで一貫性がある。

前回の会見に比べるとバックグラウンドと見なせる地点を測定できたのが今回の前進点である。

結論

(1)バックグラウンド(高江小の値)を差っ引いた風下地域の異常ベータ線は  

57Bq/m2   という値を得た。   

事故機に由来するストロンチウムによるとみなせる値である。

(2)測定値の特徴で述べたような辻褄の合うデータが得られたことは、逆に、

高江小学校の敷地はストロンチウムを被っていない、すなわち「事故後授業を行うことは事故前と同じく安全である」という結論を下すことができる。

コメントー内部被ばくの危険―

「専門家」は、通常レベル内であり、安全であるという。しかしこの見解は徹頭徹尾外部被ばくによる被害を想定するからである。放射性微粒子を吸引などして体内に取り込む内部被ばくは、半径2㎜程度の球の狭い範囲に全被曝が集中し、外部被ばくとまったく異なった様相を展開する。内部被ばくを具体的に考慮すると、たった1発の放射性微粒子を吸い込むことで発がんの危険を指摘せざるを得ない。被曝は「専門家」の言うような外部被ばくだけではない。内部被ばくが極めて危険であり、「専門家」の言う「低線量被ばく領域」において実に巨大な犠牲を生んでいることは科学的調査で明瞭である。

沖縄県においても福島原発事故後、老衰、アルツハイマー等による死亡者が急増している。流通を通じての放射能に汚染された食材を食することによる。放射線は組織をミクロに分断するところから免疫量を低め、体力を低め、がんの下を作り、抵抗力の弱い人を犠牲にする。

米軍基地被害、事故においても放射能弱者を守れる社会的プロテクト

(1)米軍事故が起きた時にはどんな放射能や化学物質が飛散するかもわからない。

特に風下地域では、次のような事故時注意事項を徹底させるべきである。

①家にいてください。換気扇を回さないでください。

②外出時はマスクをしてください。雨に打たれないでください。合羽を着てください。

③洗濯物は外に干さないでください。

④消防士さんは完全マスクをしてください。

(2)米軍には、事故周辺地域の市民に対して長期健康管理をするようにさせてください。

(3)今回の防衛局から出されている安全宣言は何の意味もありません。

①放射性物質を回収したといっていますが、具体的証拠写真を要求してください。②放射能検査をしたとしていますが、何の機材を使ってどういう測定をし、どのような値を得たか明らかにさせてください。

矢ヶ崎克馬

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