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避難者通信48号「琉球新報論壇」など


皆様お元気ですか? 梅雨も明け、猛暑の夏が押し寄せます。 全員のみなさんが健康で暑さを乗り越えられますように!!! つなごう命の会はこの間、沖縄県(県知事、県議会議長、各会派県会議員)、沖縄協同病院(沖縄医療生協、沖縄民医連、沖縄協同病院)に対して2019年度以降も支援継続をお願いしたいと、要請行動を持ちました。放射能の現状、健康被害の現状、食品汚染の現状、私たち市民の放射能からの自己防御について語ってきました。 主な要請内容は 沖縄県に対しては、(1)現に支援を受けている避難者に対しては、本年度の3倍にあたる3万円/月を支援して欲しい。(2)支援対象者を福島県以外からの避難者にも拡大してほしい。(3)沖縄県民の放射能による健康被害の防止対策を。 沖縄協同病院に対しましては、(1)診察の際に窓口支払い免除の継続を。(2)避難者健康診断の継続を。 特に協同病院等に要請した時に、原発事故後処理(メルトダウンの炉心封じ込めがなされていないこと、健康被害をゼロとしていること等)に対する東電・行政の姿勢に対して我々に近い問題意識を持たれており、民主的医療機関として可能な支援を検討したいと語ってくださいました。 これらに対して沖縄テレビが報道し、琉球新報、沖縄タイムスが新聞報道してくれました。 琉球新報はコラム『金口木舌』に取り上げて問題点を論じました。また論壇に小生の論説を取り上げてくれました。 以下に論壇記事内容を紹介し、添付ファイルに、新聞記事、金口木舌記事、論壇記事を添付いたします。 ご参考にしていただければ幸いです。  つなごう命の会は、事実と人権を重視します。 特に「健康被害は無い」とする政府のキャンペーンを不正な(虚偽に基づく)ファシズム的情報操作と見なします。 政府・福島県の強制的帰還・復興を、虚偽情報に基づくがゆえに、侵略戦争中の挙国一致と似通った、最終的には住民の犠牲しかない「権力による市民動員と市民の協力体制」ではないかと強く警戒します。 さらに、アベ首相の「健康被害は一切ありません」の虚偽宣言から始まった東京オリンピックに対して、虚偽キャンペーンを基盤とするがゆえに、強く開催の危険を訴えます。アベ政府は世界に対して福島原発事故による放射能の健康被害を科学的事実に基づき報告すべきです。世界市民の健康に対して責任を持つ政府ならば、オリンピックを中止すべきです。 日本の社会を事実と人権を大切にし、一人一人が大切にされる社会へと変えることが私たちの喫緊で重大な課題と考えます。        矢ヶ崎克馬 ********* 琉球新報論壇 ◆「原発避難者支援19年4月停止」打ち切り、生活活路絶つ  政府・福島県からの指定区域外避難者に対する一切の支援が停止されるのが来年4月。  同時に受け入れ自治体・民間団体の支援が一斉に停止される危機が迫る。  沖縄県は「東日本大震災支援協力会議」を組織し多大な人道支援を行ってきた。しかし、一昨年住宅無料提供の停止とともにニライカナイカードを廃止しこの6月5日には同会議を解散した。  子ども被災者支援法は「居住、移動、帰還についての選択を自らの意思によって行うことができるよう、被災者がそのいずれを選択した場合であっても適切に支援するものでなければならない」と明記する。法令実施には避難者を受け入れる地元自治体等もその責任を負う。  取るものも取り敢えず避難し沖縄でたつきを求めた者が、家賃(月6万円など)を新たに稼ぎ出すことはたいそう難しい。事業に成功しあるいは活用できる財産で自立する者も居る。しかしそうではない人々が多数存在する。支援打ち切りはこのような人々の活路を絶つ。  悲しいかな、日本ではチェルノブイリ周辺国の住民保護とは180度違う「棄民」が進む。支援打ち切りと帰還・復興。風評払拭・食べて応援である。「棄民」には情報操作が先行する。アベ政府が官庁あげて「原発事故では健康被害が一切無い」と大宣伝するが「大うそ」である。  厚労省の「人口動態調査」等を分析すると2011年以降は以前に比して1年間に何と10万(11年)~5万人(16年)と過剰な死亡者が記録される。諸研究や週刊誌に死者・患者数の2011以後の急増が報告される。沖縄といえども例外ではない。老衰、アルツハイマー等による年死亡率はそれ以前の10倍規模である。流通により汚染米や食品で内部被曝した犠牲者である。被害はまず体力・免疫力弱者、子どもに現れる。  「つなごう命の会」は、今までに避難者アンケートを取り、県知事、県議会議長に対し、福島県内外からの避難者支援、沖縄県民の健康被害防止を要請・陳情してきた。沖縄県には昨年も本年も各家庭への家賃補助をしていただき、県政各会派からも厚いご支援をいただいた。本年度の支援は特に翁長県知事肝いりである。また沖縄医療生協・民医連・協同病院には医療支援の継続を要請し、県がニライカナイカードを打ち切った後も独自に診察費補助と避難者健康診断を実施していただいた。  これらの人道的支援に対して衷心より御礼申し上げる。  真の苦難が始まる来年度に向けて、県内諸賢、諸機関には避難者の事情の理解とご支援のご継続を切にお願いする。  詳しくは月1度の「つなごう命の会、定例ゆんたく学習会」やHPで紹介している。問い合わせ:080-3187-5551。(矢ヶ崎克馬、西原町、74歳)

琉球新報<金口木舌>「つなごう命の会」実行委員・伊藤路子さん

 東日本大震災の県内避難者を支援する協力会議が5日、「役割を終えた」と解散した。 一報を今日前に知り、支援継続を訴えていた避難者の顔が浮かび、やるせない思いになった。時同じく震災の被災船が漂着との知らせが入った▼岩手県山田町から波にさらわれた龍神丸が今帰仁村沖で見つかった。所有者の家族は再会を喜び、船名の刻銘版を持ち帰った。船は海流に乗って太平洋をぐるっと回った可能性がある。震災被害のすさまじさがよみがえる▼震災から27年3ヵ月。船が漂流した距離は長いと言い切れるが、時間の受け止め方は被災者と支援する側で異なるようだ。沖縄では339人(18年5月)が避難生活を続け、このうち福島が195人と過半数を占める▼福島県白河市で暮らしていた伊藤路子さんは娘と2人で原発事故直後から避難している。家族は離散し四重生活に。孫に会えず母と死別した。伊藤さんはことし70歳になった▼協力会議は沖縄県内188の企業や団体で構成する。解散総会では参加者から事務局の県に対し、避難者への継続的な支援を求める声も上がった▼伊藤さんの福島での時間は止まったままだ。「国策で福島は原発、沖縄は基地を押し付けられた。共通の痛みを知るからこそ理解し合える」と支援継続を望む。避難者の時間が進むかどうかは、共に歩む私たちにもかかっている。

◆原発避難者住宅補助継続を要請

<支援団体、県に提出>

 東京電力福島第1原発事故による避難者を支援している「つなごう命の会」の矢ヶ崎克馬会長らが29日、県庁を訪れ、福島県からの避難者の住宅費補助を継続することなどを求めて翁長雄志知事宛ての要請書を提出した。

 福島県は2017年3月、自主避難した人への住宅の無償提供を打ち切った。19年3月までは一定の所得以下の世帯に住宅費補助を実施し、沖縄県でも福島県から補助を受けている世帯に月1万円まで補助している。要請では住宅費補助の継続や、福島県以外からの避難者にも支援することなどを求めた。

 福島県白河市から避難している那覇市の伊藤路子さん(70)は、原発事故前は自家栽培の野菜を使ったカフェを営み、住宅費がかからない自宅で暮らしていたと説明。「決定的な対策がなされていない中、福島に帰る選択肢はない」と訴えた。

2018年5月31日 琉球新報

◆避難者の住宅費 補助継続を要請

 県に被災者らの団体 東日本大震災や原発事故の避難者らでつくる「つなごう命の会」(矢ヶ崎克馬会長)は29日、県を訪ね、避難者への住宅費補助を継続するよう求める翁長雄志知事宛ての要請書を提出した。

 県は昨年度から県内に住む福島からの避難者に、家賃や共益費の一部を補助している。

 全国で暮らす避難者へ、福島県が支給している住宅補助に上乗せする形で実施。県によると昨年度、月額1万円を85世帯に支給した。

 福島県は本年度で全ての住宅支援を停止することを決めており、同会は沖縄県独自で支援を継続し、上限額を3万円に増額するよう要請。福島以外からの避難者の支援や、内部被ばくによる県民の健康被害を避けるための施策も求めた。

 福島県白河市から避難している伊藤路子さん(70)は県の支援に感謝し、「福島に残った人に現状を聞くとまだ不安要素が多く、帰るという選択肢がない。沖縄にはいつか恩返しがしたい」と継続を訴えた。

2018年5月30日 沖縄タイムス

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