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原発事故避難者通信63号2019年7月12日

沖縄の「つなごう命の会」です。転載拡散自由です。

皆さんお元気ですか?

通信62号以来2か月もご無沙汰しております。

この間、私は長崎被爆体験者訴訟などの支援に全力で取り組んできました。

長崎の被曝指定地域は東・北・西側は爆心地からおよそ5km、南側は12㎞。原子雲はほぼ同心円で半径15㎞程度の放射能汚染地域を作り出しています。長崎県民は「被曝地域の見直し」を要求しています。

被爆体験者とは、「あなたたちは被曝していません。被曝したのではないかという精神ストレスがあなたたちの病気を作りだしています」という、アメリカ核戦略の最重要な情報操作の柱:放射能被害を最小限に見せて健康被害を隠す:(知られざる核戦争)が被曝者管理に使われ、73年間差別されてきました。

2007年に提訴以来既に多くの方がお亡くなりになっています。現在548名の原告団です。

特に第2陣高裁の判決がひどいものでした。世界最悪の安倍内閣虚偽のキャンペーン「100mSv以下は安全です」、「東電福島事故で健康被害は一切出ていません」に乗っかった判決でした。3権分立の司法の気骨など少しもない判決でした。最高裁向けて、今最後のたたかいに挑んでいます。

いくつかご報告がありますが、

(1)最初に皆さんのご支援をぜひお願いしたい事柄をお届けいたします。

 福島県は、東京など4都県の国家公務員宿舎に入居している原発事故避難者71世帯に対し、3月28日付けで「3月末までに退去せよ、退去しない場合は家賃の2倍相当の損害金を請求する」との通知書を送り、7月になって一部を除く世帯に具体的な金額を請求、復興庁もこれを追認しようとしています。

が、『「2倍家賃」請求をやめてください。』の署名活動をしています。ご協力をお願い致します。リンク→https://bit.ly/30aKmVZ をクリックして、ご署名をお願いできれば幸甚です。

(2)6月22日(土)沖縄医療生協「ふるさと班」による避難者健診が行われました。

①健診は医療生協組合の担当者(沖縄統一連事務局長でもある)瀬長さん、健診センター課長の宮城さんが、初めから最後まで現場に張り付いてくださいました。

健診を始める前に当日の検査や事務に当たるすべての方が、円陣を組んで当日の健診の意義を確認し、自己紹介して担当任務を紹介しあい、「無事やり遂げよう」と気合を入れるところから出発しました。

沖縄医療生協さん、民医連さん、沖縄協同病院・とよみ生協病院さんの素晴らしさを如実に示す取り組み姿勢でした。

②オリンピックを前にして、全国的に、原発事故避難者支援を一斉に「やめさせる」政府の強烈な指導が行き渡っているところですが、本健診の特徴は、沖縄ではこの重圧に抗して沖縄県が過去2年間の「住宅確保支援」に続き、「避難者生活再建支援」の補助を(これからの2年間)実施の決定をしてくださいました。

③同時に沖縄医療生協さん等も「人道に従って」医療費の窓口負担の軽減と避難者健診を継続してくださったものです。

④本健診の長所は福島県以外からの避難者も受け入れてくださり、平等に健診の機会を作ってくださっていることです。

⑤つなごう命の会では上記の陳情や要請に全力を挙げてきました。今回も避難者に呼び掛けて名簿を確定する作業等をしていただいた伊藤さんはじめとしてたくさんの方が献身いたしました。

当日も福岡からJVJVの佐々木さんがサポートに来てくださったり、サポート人も豊かな陣容で頑張りました。

(3)6月26日(水)は那覇市くもじにじいろ館で、市主催の乳幼児クラブ対象の学習会を持つことができました。

「放射能を語ることは差別につながる」と本年3月に企画していた学習会を中止した市側のいきさつを克服して、「福島原発事故後の汚染の現状と健康被害」の学習会を開くことにこぎつけた学習会でした。那覇市の英断を喜びたいと思います。

(4)保養支援

最近は放射能からの「保養」というと、むしろ「放射能防護を今になっても実施するのはけしからん」と攻撃を受けるような情報が走っています。

最近も親子さんが1週間ほど保養し、保養の成果が身体の元気さにもろに現れた経験を持ちました。保養者の保養日記はまさに保養の有効性と必要性を実証してくれました。背景には子供が元気に遊ぶ体力をも奪っていく関東地方の汚染のひどさがあり、汚染環境を脱して保養することで期間中日々体調の快復が具体化していくことが実感できたというものです。残念ながら関東に帰るとほどなくして元の怠さや食欲不振が戻ってしまいました。やはり国、自治体の住民を守る視点が無いと住民は切り捨てそのものの憂き目にあっています。

つなごう命も保養の支援に力を入れたいと思います。

(5)放射能被曝から命を守ろう

今選挙期間中でもあります。「放射能被曝から命を守ろう」という選挙スローガンはたった1グループを除いて皆無です。日本はファシズムの国になってしまったのだろうか?

原発事故以来7年間で30万人の人の命が放射線被ばくがらみで失われています(人口動態調査の分析から:既にお届けいたしました)。

身近に亡くなる人の多いことを意識する人の数は増えていますが、残念ながら「ストレスが多かったから」「無理してたから」等と、死亡原因の中心にある放射に汚染された食材による内部被曝を語る人は非常に少ない。

事実を見、住民保護の観点で施策するのが民主主義のイロハです。  

日本はファシズムの国なのかしら? 

このままではオリンピックの、国を挙げて、民間を挙げての恐ろしい被曝強制が待っています。

住民を棄民している政治をありのままに見て、主権在民・立憲制の主人公は市民なのだという根源を確認する市民の意識が必要です。

諸々の観点の中心に放射能被曝に対する観点があります。

自分でありのままを見る力を・ありのままに気付く力を、自分で判断する力を、自分で行動できる力を!

嘘と忖度と私物化から市民の手に取り戻すことは自分たちでやるしか道はありません。

一人一人が大切にされる社会を築くために力を合わせましょう。

矢ヶ﨑克馬

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