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原発事故避難者通信64号2019年7月26日「東電福島第一発電所原発事故では、チェルノブイリを上回る放射性微粒子がま き散らされました。そして8年半。」

沖縄の「つなごう命の会」の矢ヶ﨑克馬です。転載拡散自由です。

皆さんお元気ですか?

次々と押し寄せる困難を、明晰に、変革の意志をもって

あきらめず、乗り切りましょう。

東電福島第一発電所原発事故では、チェルノブイリを上回る放射性微粒子がま き散らされました。そして8年半。

安倍政治は「放射能には害はありません」「健康被害は一切ありません」と言い 続け、事故後5年目で避難指示区域を縮小し始め、避難者の住宅保証をストッ プし、「帰還」、「復興」を急テンポで実施しています。

放射能は被爆しないことが原則。

食料の放射能制限も「汚染食品を食すれば、健康に影響し死亡するなどのリス クはあるけれども社会的制限は必要だから「100ベクレル/kg」で我慢し てください」というべきものを「それ以下では一切安全」と虚偽を謳い、「食べ て応援・風評被害払拭」を大宣伝してきました。

その結果、事故後7年間で30万人近い過剰死亡者が出ています。

強い蓋然性をもって、放射能被曝死と見なされる異常増加なのです。

特に目立つのは老衰、アルツハイマー、認知症、等々の異常急増です。

しかし、この参院選挙ではれいわ新選組だけが「被曝させない」ことを政策に 掲げただけで、放射能から日本市民を守ることなど政治の表面からは一切消し 去られた選挙でした。

この7月24日に開かれた(福島)県民健康調査検討委員会では、

「甲状腺がんと(原発事故による)放射線被ばくの因果関係は考えにくい」から

「認められない」に変更いたしました。数多くの科学的証明を踏みにじって。

今なお東日本全域での残留放射能と食糧汚染が非常に厳しい状態にあるにもか

かわらず、市民を放射能から守ることが一切政治課題から排除された政治が行 われています。

その状態で行われるオリンピックは食材と空気からの被曝で大問題です。

しかしそれらの問題は語られません。

何と恐ろしい政治状況が日本を覆っていることでしょう。

悪政は政治的権力者によってなされます。それが社会に君臨しているように見 えます。市民に支えられている現象もはとても不気味です。

重大な事実が語られない。逆の宣伝がなされている。政治家の誰も文句を言わない。 市民も追随するように見えます。

大本営の元、挙国一致で突き進む姿。どこかであった話です。

このファシズム、どうにかしなければ!!!

避難者の皆さんも、このような背景の中に、新たな困難な問題に直面しています。 潰されないように明晰に、変革の立場であきらめず、乗り切りましょう。

頑張りましょう。

参院選選挙結果が出ました。

とにかく、民を守る/食い物にする政治の舞台を決める選挙が行われたのです。

どんな特徴があったのでしょうか?

①改憲勢力の3分の2議席ならず。 憲法を守るべき立場にある首相が、憲法を変えることをしゃにむみ突き進む異常が、 とりあえず、阻止されました。

市民連合と野党共闘が前回と合わせて21の議席減を自民党にもたらしたのです。

今後、野党共闘各政党・会派の独立政党として社会に責任ある見識を持って

共闘が発展することを願います。

野党共闘が成り立とうとする際にいつでも「分断」の権力的策略がもたらされ ます。特に60年安保大闘争を受けて、アメリカが日本支配の構造を抜本的に 変えた「ケネディーライシャワー路線」以来、 「徹底した共産党封じ込めをてこに、野党を『自民党が凋落した際、 政権政党が変わっても全く自民党と同じ政治をすることができるように』 育成する(1962年米軍司令官交代式でのライシャワー挨拶)」歴史を たどってきてしまいました。

ホンの僅かな「反共」で大きすぎる成果が上がる政治構造でもありました。

現在、この日本に、この屈辱の歴史に決着をつける芽が育っているでしょうか?

政党支持の枠を超えて日本市民のための政治に何が必要か、その視点で一致点 で結束する市民連合が非常に頼もしい存在です。

その線で動く野党共闘もゆるぎなく育ってほしい。

②放射線被曝問題を取り上げたのは、「れいわ新選組」だけでした。放射線被曝 をふせぐことをスローガンに掲げ、異例の布陣で政党としての出発ができまし た。日本の社会性の後進側面である国会内のバリアフリーの問題でも重要な一 歩を進めました。

③投票率が低い。

あらゆる面で市民が食い物にされ、追い詰められ、切り捨てられる政治の反映 です。

自民・公明政権に代わる信頼できる政治の担い手が見当たらないことの反映でもあります。 これはかつての民主党時代(特に終盤の)財界すり寄りで

自民党よりも激しい劣化政治を行った経緯が不信につながっていることも確かです (安倍首相の攻撃とは別の意味で)。

④しかしこれは残念ながら、日本政治と日本市民の市民度が低いことの証明で もあります。

民意というが民意が出てこない市民、民意が出せない社会政治の構造。

貧困とファシズム。

どうしても変革が必要です。また、どうしても民意の安定した受け皿が必要です。

市民が主人公の視点で、小異を認めながら一致点で断固として協力し執行する という民主主義の大道が、政党間でも住民間でも、定着する。

それが日本の夜明けにつながることは確かです。

民主主義の哲学は変革の哲学です。

⑤教育構造の反動化:日の丸・君が代、競争的環境下の学力テスト、徹底した 管理の下での画一的教科教育、などなどは知識獲得を子供たちが納得して体得 することを妨げてきました。

納得しない知識は絵に描いた餅。

この餅は上意下達を支える「服従の臣下」の安上り育成には不可欠です。

「市民性を身に付けさせない(主権者教育をしない)」という教育の実態的目標 と重なり、「右向け右といわれたら右を向く者を育てる」という服従訓練が「教 育」の名を借りて教育の場で行われてきました。

「服従の精神」が全ての社会構造の奥深く、支配の武器として仕組まれました。

その結果、思想信条の自由、学問の自由、三権分立などなどは絵に描かれた餅 に変えられました。

自由なんてものは担い手に気骨が無ければ金輪際ありえないことです。

日本国憲法の下で、幸いなるかな、厳然としてこれらの自由を守り続けようと する「気骨ある人々」が未だ多数存在します。

日本市民多数派にしなければなりません。

沖縄では、確固として民意を主張できる民が居ます。 日本で唯一、「民意が日米の政治枠を変革した」経験を持つ民です(施政権変換)。

民意の受け皿の結束も維持されています。

それはものすごい努力によって成り立っています。

それには過酷な支配の下に、血のにじむような毎日の、精魂込めた「たたかい」 が必要でした。

いかなる悪政の払拭も日本市民の市民性を改善しない限り難しいのです。

しかし悪政を払しょくした経験も厳然と存在するのです。

支配される一員として支配を受け入れることは、諦める思想・諦める哲学です。

諦める哲学から変革の哲学に切り替えることをしなければなりません。

日本市民の心を変革の思想に切り替えましょう。巨大な一貫した努力が必要です。

納得して体得する知識―科学的知識と民主主義に関する知識―が必要です。

主権を担う、自分と他人の人権を主張する、絶対裏切らない・絶対権力に買収 されない、人々の「絆」、人権を大切にし合う「絆」が必要です。

断じて監視をし合う「絆」ではありません。

変革の哲学は、希望により支えられます。

ありのままを見る力と自分をみんなの中に位置づけられることで豊かになります。

自分で判断することと自分で自分の行動を決断できることで実際の力となります。

生きる限り「一人一人が大切にされる社会を築くために」力を合わせましょう。

日本にどのような悪政が支配しようと、決してあきらめることはできません。

あきらめないことは変革の思想を持ち続けることです。

これが原点です。これこそ生きる者の原点として意識して欲しい。

変革の思想を持ち続けましょう。頑張りましょう。

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