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琉球新報 2019年9月14日 論壇 ◆原発被災者医療支援拡大◆全ての避難者に周知を

◆原発被災者医療支援拡大 ◆全ての避難者に周知を 「つなごう命の会」は、原発事故避難者支援のための活動をしてきた。これに対し、本年度からは沖縄県が独自施策として「生活再建支援」を実施し、沖縄医療生協グループも医療支援を継続してくださった。本年度に至って支援を継続している県は全国都道府県で唯一沖縄のみだ。  沖縄医療生協グループは医療支援の「無料・低額診療」の窓口を今までの2機関から8機関に大幅に拡大することを決定した。本年度から来年度は沖縄協同病院、とよみ生協病院、中部協同病院、那覇民主診療所、糸満協同診療所、首里協同クリニック、浦添協同クリニック、協同にじクリニックで「無料・低額診療」を受けることが可能となった。今までの沖縄協同病院へ通うことが困難だった避難者の方に医療支援を身近に実際に受けられる道を開いてくれたのだ。  さらに福島県以外からの避難者に対しても「無料・低額診療」を個別に申請する道を案内している。関係されている方々に深甚な感謝をささげる。  受診希望者は「沖縄県被災者生活再建支援金支給決定通知書」を受診の際に提出されることを要請される。全ての避難者に周知されることを望む。  原発事故から8年半となる。チェルノブイリ事故では「住民を被ばくから保護する」という観点でチェルノブイリ法と呼ばれる住民保護法が成立し、事故後33年になる現在も住民保護を続けている。  それに対し「国際原子力機関」は事故後10年で総括会議を開き、「今までの『古典的放射線防護』は複雑な社会的問題を解決するためには不十分である。住民が汚染された地域に永住することを前提に心理学的な状況にも責任を持つために新しい枠組みを作り上げねばならない」とした。  2007年には「国際放射線防護委員会」はその方針を具体化して、年間20~100㍉シーベルトまでの被ばくを住民に強要できる勧告を発表した。その直後に原発事故が生じ日本独白の棄民策が進んだ。放射能規制は年間20㍉シーベルト(チェルノブイリ法および日本法律の20倍)、放射性廃棄物基準8000ベクレル(日本法律の800倍)で規制されるありさま。事故後5年(16年)で、早くも避難地域が順次解除され始め、避難者に対する住宅供与が停止された。11年以降難病患者の急増、全国死亡者の異常増加(7年間で28万人、厚労省人口動態調査)などのデータが不気味だ。  つなごう命の会はあまりにも低すぎる日本住民の人権を擁護するよう呼び掛けている。  問い合わせは:080(3187)5551(西原町、73歳)

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