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原発事故避難者通信 第95号(健康被害)2021・3・13

皆々様お元気でいらっしゃいますか?

東電事故10周年をどのようにしてお過ごしでしたか?

故郷を失い、大事な人を失い、大事な友と別れて、

しかし毅然と、ご自分と、子供さん、お年寄りの命を守り通したこの10年。

本当に良く頑張りました。お疲れさんでした。

これからもお元気で、地域の皆さんと大切にされ合って、命を守られることを祈っています。

でも社会を振り返ってみますと、

「笑っていれば放射能は通り過ぎていきます」、「健康被害は一切ありません」、「食べて応援」、100Bq/kg以下は安全」・・・。

放射線被曝の用語は社会的に抹殺され、代ってもっぱら「風評被害」。

小児甲状腺がんは原発事故と関係ありません」・・・。

日本の市民は自らの命を守ったのだろうか?

日本の市民は自らの命を守れるのだろうか?

今迄世界的な放射線被曝防護基準:1mSv/年でやってきました。

国際原子力ロビーはチェルノブイリ事故で適用された被曝量軽減の措置を「古典的介入」として、もはや適用させず、「永久的に汚染された土地に住民を住み続けされる」ことが新しい対応指針とされました。この方針の具体化がICRP2007年勧告で実現し、その直後に東電事故が起きてしまいました。

東電事故では法令で決まっている「公衆には1mSv/年以下」をかなぐり捨てて、行政の都合だけで20mSv/年が適用されたわけです。 「住民の命、財産、くらしを守る」ための「原子力災害防止特措法」にも拘らずほとんどあらゆる被曝防止基準が何桁も緩和されました。

ところが避難指示解除準備区域、居住制限区域は全て事故後5年以内で解除されました。

東電事故処理では、「帰還困難区域」初期被曝50mSv/年の区域を残して「住んで良い・生産も良い」とされています。

避難者の実態とは別に、行政的には避難者は最低限になりました。オリンピック向け「復興アピール」の一局面です。

管理のメカニズムから言うと、チェルノブイリでは5mSv/年(内部被曝+外部被曝)以上では居住も生産も禁止された。日本では名目20mSv/年(外部被曝だけ)まで居住・生産が持続された。100万人の方々が住み続けた。 そこで生産された食料は、生産者だけでなく流通機構を通じて全国に行き届き「食べて応援」あるいは「知らずに応援」されることとなった。 チェルノブイリでは有りえなかった被曝の再生産が行われた。

そこで大問題なのは、高線量で制限された日本方式で「健康被害が有るか無いか?」である。

今、「健康被害」は一切無い」国際的大キャンペーンが行われようとしています。

もし、健康被害が記録されなければ、世界で初めての高線量基準として、日本が国として執った『20mSv/年までの基準』を世界的に適用して何の矛盾も無いことになります。

「基準緩和」すなわち「高汚染地域に住み続けさせる(IAEA1996年会議:日本で実施)」ということが世界的に適用される合理性を与えるところとなります。

10年後の今、原爆の時のように、「健康被害は出なかった」ことにするのに国際原子力ロビーは最大限の支配力を発揮しようとしているのだと思います。

この情報操作:「知られざる核戦争」に敗れることは許されません。

現実には、緊急時被曝状況の範囲を低線量事故にまで適用できるようにして、実際上の防護基準を「1mSv/年より大」にすることが、原子力ロビーの目標です。

軽微な事故においてもいつでも「緊急時被曝状況」を適用できるようにする。

これが巨大な利益を原子力産業にもたらします。

事実「ICRP2020年勧告」では緊急時被曝状況を1mSvから適用できるように提案されています。軽微な事故でも1mSv/年より大きな値で参考レベルとして防護基準を設置できるようにしようというわけです。 これが私の言う「知られざる核戦争」の現実版です。

東電事故10周年、「健康被害は無い」の情報操作の核戦争が吹き荒れている真っ最中です。

あらゆる手段で健康被害を隠そうとしています。

健康被害の現状を探れ?世界の命にとってこれが重要です。

残念ながら、日本には健康被害をありのままに従って、表面化する人たちが極小です。

その意味で時間的相関がある健康被害を記録しておくことはとても重要と考えます。

以下に健康被害の数々を一例として紹介します。



(矢ヶ﨑克馬   yagasaki888@gmail.com

 

3・11東日本大震災から10周年

避難者検診支援セットの普及にご協力をお願いします

(実施要領)

避難者検診支援セット内容[1セット4000円]

原発事故避難者アンケート報告集Ⅰ&Ⅱ

 ※つなごう命の会で沖縄への避難者を対象に行ったアンケートをまとめました。

  被爆状況から避難生活のこと、避難者検診の事など、切実な声をお聞きください。

矢ヶ﨑論文 ヒバクと健康LETEER 3冊

 №25 福島原発事故の実相 事故9周年を前に2020/3/11

 №35 内部被曝認め、原告是認を被爆者に認定 2020/7/29

 №39 ICRPが新勧告理念・政策は憲法違反 2020/12/31

+α 矢ヶ﨑氏の倉庫から出てきた論考を先着順にお付けします(内容はお楽しみ!)

☆申込方法 メールをください: メール送付先  tngoinc@outlook.jp

 メールにお書きいただく項目:

①送付先氏名(団体名) ②郵便番号 ③住所 ④連絡先電話番号

☆送付方法・支払方法

 お申込みメール受取り確認後、上記のセットを郵便振替用紙を添えてお送りします。

到着後、代金をお振り込みください。送料は当会で負担します。振替手数料はご負担下さい。

数少ないボランティアスタッフが月2回程度の作業を行います、到着までお時間をいただく場合があります。発送状況などはこちらでメールを通じて発信します。

つなごう命の会ツィッターアカウント @tngoinc

募金目標:避難者検診支援実費カンパ  40万円  

(実施費用カンパ 30万円、遠隔地交通費支援(沖縄島北部。島嶼部など)10万円)

※避難者検診の実施時期は新型コロナの感染状況を勘案し、時期がずれる場合があります。

つなごう命の会

〒903-0116 沖縄県中頭郡西原町幸地586−8

080-3187-5551


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