第100号避難者通信「長崎被爆体験者」に被爆者健康手帳を!
第100号避難者通信「長崎被爆体験者」に被爆者健康手帳を!
署名をお願いいたします。 2021/8/29
皆さん、お元気でいらっしゃいますか?
コロナ禍に加えて、線状降水帯、猛暑、等々、日本列島、自然が悪政を怒って
いるようです。
(1) 第二種健康診断受診者:長崎被爆体験者に
被爆者健康手帳を!
日本の被爆者援護制度は「被爆者(被爆者健康手帳)」と
「特例受診者(第一種健康診断受診者証、第二種健康診断受診者証<長崎被爆体験者>)」
に線引き・差別化されています。
法律自体が米戦略に従い内部被曝を無視して線引きされております。
「被曝指定地域」は初期被曝(外部被曝)のみによる線引きです。
ところが全被爆被害者は残留放射線による内部被曝に苛まされました。
政府は内部被曝被害者を無視するわけにはいかず、
しかし建前は「内部被曝はゼロ」で通さなくてはならず、
それで上記の差別制度ができました。今なお真の被爆者を排除したままです。
広島黒い雨訴訟はこの一端を正常化し内部被曝を認めた被爆者援護の道を開きました。
長崎被爆体験者が残された犠牲者です。
<第二種健康診断受診者に対する規定―疾病を精神の病(精神的ストレス)とされること> 以下は、長崎市の通知です。 「第二種健康診断受診者証をお持ちのかたで、現在も長崎県内にお住まいのかた(胎児を除く。)は、被爆体験による精神的要因に基づく健康影響に関連する特定の精神疾患(これに合併する身体化症状や心身症を含む)が認められる場合、医療費の給付が受けられる制度の対象となります。」
第二種健診受診者の医療手当資格には「精神神経科あるいは心療内科の受診証明」が必要なのです。
これは「ハンセン氏病」に対する国差別が法制化されていたことと同様な、国による偏見差別の法制化です。 「長崎被爆体験者」は二重の差別を受けた集団です。(旧ハンセン氏病患者と同様な)
「国家が謝罪すべき不当な偏見を強制されてきた人々です。
添付ファイルの「被爆者援護制度上の差別.pdf」をご覧ください。
被爆体験者訴訟は原告650名、第一陣と第二陣に分かれてそれぞれ最高裁まで
行きましたが、不当判決で木っ端みじんに切り捨てられました。
現在不屈の原告28名が二回目訴訟に立ち上がっています。
「全ての被爆体験者に速やかに被爆者健康帳を交付してください」
署名をお願いします。 署名用紙を添付します。
1名の署名でもかまいませんのでご家族・ご周囲の方のご署名をお願いいたします。
★署名期限―9月20日(長崎県保険医協会は、9月末期限)
★署名集約―山本誠一さん 携帯090-7160-8933
E-mail: xseiichi@ngs2.cncm.ne.jp
住所: 〒850-0947 長崎市椎の木町18-18
までご連絡をお願いします
(2)フクシマトリチウム汚染水を海に流すな!
専門家の解説を聞こう!
処理水の海洋放出について、政府・東電が沖合約1キロの海中に流す方針を固めたと報道されました。
トリチウムは海洋汚染をもたらし、魚貝類だけで無く人にも健康危害を及ぼします。実害をもたらします。 「風評被害払拭」などは住民の命/人権を切り捨てることそのものです。
市民が生きるために食材を選択する権利は「基本的人権」に属します。
第一級に尊重されるべき「人格権」の一つです。
食材の安全は測定で判断できますが、詳細な測定値が伴わないとき、懸念される食品は避けることが肝要です。健康のためには被曝しないことが原則です。
市民の健康を守るための手段さえ敵視する原発行政は廃止しなければなりません。
廃止すべきは原発そのものです。
今回は専門家の方がトリチウムの危険性を解説します。
第1弾は、Beyonde Nuclearのケヴィン・キャンプスさんで、 「遠くの隣人311」の杉田くるみさんが連絡し、zoomで録画して字幕も作ってくれました。 核廃棄物の専門家なので、とてもいい内容でわかりやすいメッセージになっています。 多くの日本人(とその他)に見て欲しいので、 崎山比早子さんからの情報です。 日本語字幕版 https://www.youtube.com/watch?v=OX1gVUK8Xuw&t=154s
(3)避難者通信も100号を数えました。
2011年11月に「つなごう命―沖縄と被災地を結ぶ会」、伊藤路子さんと沖本八重美(矢ヶ﨑の連れ合い)を共同代表として結成会を致しました。沖本八重美の急逝(2013年1月)を承け、「沖縄のお母さん」の代わりに「沖縄のお父さん」になってくださいとの声に励まされて私も「つなごう命の会」に加わりました。沖本の急逝と同時に私も体調不良に陥っていましたが、2015年から復帰し、アンケートと署名活動を展開するところから、「原発事故避難者通信」を始めました。避難者支援と避難に関わる問題整理、放射線被曝からの防護に関する学習会などをやって参りました。
本年3月は福一炉心溶融事故10周年に当たりましたが、事故による放射線被曝問題は全容が隠蔽されたまま葬られようとしています。
また、避難者支援は放射線被爆軽減のために社会の責任として行わなければならない人道的責務なのですが、日本では切り捨てられてきました。
放射線被曝に関する実情・問題点を拙著『放射線被曝の隠蔽と科学』(緑風出版)
に著しました。記録として一資料に加えたいと願っております。
「つなごう命の会」は沖縄のローカルな組織ですが、被曝に関する一般的/普遍的課題に対して貢献したいと願っております。
今後共によろしくお願いいたします。
矢ヶ﨑克馬
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