第119号 原発事故避難者通信―原発事故以降「功利主義」がさらに激しくなる
- phoenixpmy
- 2022年9月15日
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更新日:2022年10月22日
皆々様 お元気ですか?
今回はZOOM学習会のお知らせと放射能コントロールの危機 5題です。 つなごう命の会「ゆんたく学習会」ZOOM 学習会 (通算53回) 日付:2022年9月17日(土) 16:00~約2時間 (Zoom会議室が開きます) 今回 内部被曝に焦点 今回調査した死亡率の深刻さももちろん話します。重大結果です。 (1)原爆投下以来の内部被曝隠蔽(知られざる核戦争) (2)内部被曝の実態・怖さ) ■事前予約をお願いします。下記宛てにメールを下さい。 phoenix.pmy★gmail.com (★をアットマーク@に置き換えてください)
原子力発電を巡る5つの危機 ① (原子力発電再稼働と長期使用の政府の動き) 岸田 首相は8月24日、これまでに再稼働した10基に加え、7基の原発について来夏以降に再稼働を進める方針を示しました。原発の稼働はあくまで、電力会社の責任で判断することが原則ですが、政府は電力の供給を安定させるとして、原発の再稼働に向けて国が前面に立って支援する方針を示したのです。 GX(グリーン・トランスフォーメーション)等と温室効果ガスの削減などときれいぶった名目でとてつもなく危険である原子力発電稼働が進められようとしています。 東電原発事故の基本的始末も付いていない状況で次世代原発の推進も言及しています。 同時に原子炉の耐用年限に付いては、2012 年6月に「核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律」が改正されました。 原発の運転期間は使用前検査に合格した日から起算して 40 年とされ、1回に限り、20 年 を超えない期間延長することができるとされたのです。 ところがこれを常時60~80年に延長使用する動きが活発になっています。トンデモも無いことです。 ② (ALPS汚染水の海洋投棄) ALPS処理水の海洋投棄の危機が迫っています。 環境省はトリチウム水の定義さえ変えて(「トリチウム以外の核種について、環境放出の際の規制基準を満たす水」のみを「ALPS処理水」と呼称)心証操作を行い来年度から放出を行うとしております。 これは地元の漁業者等との確約「地元の合意が得られなければ実施しない」を反故にし、 基本的に「安全であり得ないトリウム水の海洋投棄を 「功利主義」だけで強行しようとしているのです。 いくつもの側面から倫理違反です。 投棄し始めると10年間も投棄が続きます。 ALPS 処理水の海洋投棄は止めるべきです。 ③ (放射線防護基準の危機) ICRPの「国際基準」および日本の国内基準の放射線防護基準が改悪される危険が迫っています。1985年に達成した年間1mSv以下の基準が実質的にないがしろにされる危機です。こちらも絶対反対しましょう。 ④ (原発事故以降「健康被害は無い」のかーーとんでもない) 国連科学委員会が「事故10年目も福島事故の放射能による健康影響は見られないだろう」「放射線被ばくが直接の原因となるような将来的な健康影響は見られそうにない」(2020報告)としています。とんでもないことです。「小児甲状腺がん」はちゃんと科学的に統計処理すれば明確に放射線被曝に比例することを示します。 また、死亡率についての我々の調査結果では体力が充実している20~59才の年令層を中心に大量の死亡率減少が確認されました。これは重大な意味を持ちます。 仮に自治体レベルで死亡率が2010年以前と比較して2011年以降の死亡率増加が無かったとしましょう。死亡率をトータルで見れば異変が確認出来なくとも、大量の死亡率減少の年令層があれば、トータルの死亡率変化に異変が無くとも死亡率が減少している量だけ命を奪われてしまった人がいるのです。 現実は粗死亡率も、年令調整死亡率も2011年以降は系統的に死亡率が増加しています。 性別年齢別死亡率は9年間で60万人の死亡者減少があり、反面、70万人の死亡率増加が若年と高齢者年令層で認められます。トータルで死亡者増加は10万人ですが、60万人の長寿化層と70万人の死亡者増加があるのです。プラスマイナス130万人への影響があるのです。重大事項です。 このことを皆さんはどう思いますか? トータルで死亡者増加が少数であればそれで良いと思いますか? 現実の「汚染地帯」や日本全体で長寿化した元気な人々が文字どおり元気で社会を支えているのですが、 背後に多数のお葬式があり、死亡者が増加しているというのが東電事故後の実態です。 この原因として放射線被曝の影響を排除することはできません。 調査結果を添付ファイルの 東電事故後の「放射能公害?」に記しておりますのでご覧頂ければ幸です。 (拡散自由) 2022年9月14日 矢ヶ﨑克馬

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