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避難者通信 第99号「76回原爆忌」2021/8/7

第76回広島・長崎原爆忌に際して、一筆献上いたします。

皆々様 お元気でいらっしゃいますか?

原爆忌も今年で76回を迎えました。

今年の特徴は、

核兵器禁止条約が発効したことと

広島黒い雨裁判が原告完全勝訴の上に完結したことです。

独占資本跳梁と市民の犠牲をセットにしたコロナ禍。

政府の無策が市民の命を守りきれないでいます。

うそと買収で招致し、新自由主義を加速させ利権と権威主義、

ナショナリズム、加えて人権無感覚問題続出のオリンピックの渦中で、

この76回忌は迎えられました。

(1)核拡散防止条約から核兵器禁止条約へ

① 2017年7月7日に国連総会で賛成122、反対1、危険1で採択され、2021年1月22日発効した

「核兵器禁止条約」は、現在署名86ヶ国、批准55ヶ国となっています。

条約は核兵器の保有や使用を全面禁止し、使用するという威嚇も禁じる内容。

核兵器の実験や移転、配備の許可も禁止しています。

核実験や核兵器の使用で被害を受けた人への支援、影響を受けた環境の修復に向けた措置を取るよう求めています。

しかし、核保有国のアメリカ、ロシア、イギリス、フランス、中国の核保有国とその核の傘の下にある日本を初めとする諸国は、参加していません。


② 6日の広島原爆忌で菅首相は「特に核拡散防止条約(NPT)体制の維持・強化が必要です」と挨拶しました。

政府のこの姿勢は「名目的に核保有国とのパイプをつなぐ」と称して、口先では「核の廃絶(究極的)」を謳っていますが、核兵器の維持と原発の推進の道です。


③ NPTの優先課題は第一に核保有国による核独占体制維持、第二に原子力発電を進める、

第三にやっと核軍縮です。

第一と第二課題両者の推進役担当は「国際原子力機関(IAEA)」です。

NPT条文で位置付けられています。


④ IAEAはチェルノブイリ事故後10年で会議を開き 被曝を軽減してきた古典的放射線防護は複雑な社会的問題を解決するためには不十分である。

永久的に汚染された地域に住民が住み続けることを前提に、心理学的な状況にも責任を持つ、新しい枠組みを作り上げねばならないと「結語」で明言し、

チェルノブイリ法の住民を移住させて保護することを拒否し、高汚染地域に住み続けさせることを決めたのです。これが国際放射線防護委員会(ICRP)の2007年勧告を経て、フクシマに適用されたのです。


⑤ フクシマへの適用は非常に乱暴なやり方でした。

今までの法律に従って住民を守ることをしかるべき手続きもせずに止めてしまい、

IAEA方針に基づいて「20mSv/年の高汚染地域に住民を住み続けさせる」ことを現実化し、

住民を保護しないことでした。


⑥被曝防護は防護として法律どおりに行い、住民移住・避難はそれとは別の基準で実施するという

「住民本位」の緊急時保護では全くなく、避難基準と被曝防護基準を一体化するものでした。

オリンピック開催の目くらましとして、行政上「避難者はいなくなった」と粉飾するために、

次々と「避難指定区域解除」が進められました。あまりにも早すぎる解除でした。

住宅支援は終止させたものの、大多数の人は帰らない「解除」でした。


⑦ 原子力むら(原子力ロビー)が巨大化して現れ、真っ赤なうそを連発し虚偽に基づいて

情報操作しました。世論、政策を核・経済権力の思い通りに従わせました。

彼らは言いたい放題を言い、虚偽を大宣伝するものでした。

小児甲状腺がんは通常の100倍規模で発生しているのですが、「原発事故と無関係」とされ、

健康被害は「皆無」と宣伝されました。


⑧ NTP体制下で、フクシマは「年間20mSvの巨大防護ラインで健康被害が全くありませんでした」

と『原子力むら』が総括し、人類と環境の放射線被曝基準がとてつもなく改悪される恐れが迫っています(ICRP2020勧告)。

安上がり処理のために行う「アルプス処理水タンク」の汚染水海洋投棄は絶対止めるべきです。


⑨ NPT条約の本質を見抜き、「核兵器禁止条約」を「人類の英知」として広めましょう。

核兵器と原子力発電を地上からなくしましょう。

核兵器推進を支え続ける経済構造を改変し「核兵器禁止条約」を推進する政府を作りましょう。

あらゆる通常兵器による威嚇、紛争を核兵器と共に排除することです。

憲法9条の精神「武力を使用せずにあらゆる問題を外交により解決する」を世界の基本とする政治

が実現できるように、市民が「人類の英知」を実施するときです。

一人一人が大切にされる社会を実現するため、力を合わせましょう。

(2)広島黒い雨訴訟の判決内容は素晴らしいものです。

① 広島市への原爆投下直後に放射性物質を含んだ雨を浴びた被害を巡る「黒い雨訴訟」は、

84人の原告団により2015年に提訴されました。7月24日に下された控訴審判決は1審をはるかに超えた科学的人道的なものでした。

認定条件を「原爆の放射能により健康被害が生ずることを否定することができない事情」と定義。

具体的には「黒い雨に直接打たれた者は無論のこと、たとえ黒い雨に打たれていなくても、

空気中に滞留する放射性微粒子を吸引したり、地上に到達した放射性微粒子が混入した飲料水・井戸水を飲んだり、地上に到達した放射性微粒子が付着した野菜を摂取したりして、

放射性微粒子を体内に取り込むことで、内部被曝健康被害を受ける可能性があるもの」としたことです。

この判決が原爆手帳取得に関わる最終判決となったのです。


② 広島の原告だけでなく、判決の定義に従って同様な環境に置かれた全ての人を被爆被害者として認定することです。

長崎被爆体験者も黒い雨被害者と同様な条件に置かれた人々です。

長崎の「被曝地域見直し」地域に住む全員を原爆被害者として認め、原爆手帳を交付することです。

フクシマで被曝による健康被害で苦しんだり、絶命しりした方々は非常に多いのが実情です。

徹底的に隠蔽されたので、公式にならないで、「市民の裏話」で終わってしまっています。

そうではありません。膨大な健康被害が生じています。

菅首相が「特に核拡散防止条約(NPT)体制の維持・強化が必要です」と言うNPT体制で推進強行された原子力発電の放射線被曝犠牲者を救済しなければなりません。多くの訴訟も行われています。

多くの市民が主権者として人権を自分のものにする生きる道を示し、力を合わせましょう。

ビキニ被曝事件です。アメリカが1954年3月~5月、太平洋のマーシャル諸島ビキニ環礁を中心に、水爆実験を6回実施しました。マグロ漁船992隻の船員さんが被曝被害に遭っています。

被曝被害は徹底的に情報統制され、隠蔽されてきました。今それを明らかにする地元の方々の奮闘があります。この方々も被害を事実としてありのままに政府に認識させ、被害を認めさせ、

賠償を勝ち取ることが、「人として生きた証」となります。是非全面救済を勝ち取りましょう。


③ 添付の記事は8月5日に沖縄タイムスが掲載してくれた「黒い雨」の矢ヶ﨑手記です。

被爆者裁判に関わってきた個人的感慨も述べています。ご笑覧ください。

矢ヶ﨑克馬 



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