避難者通信85号「原爆75周年とコロナ」コロナ禍の諸問題
皆さん お元気ですか?
コロナ感染者増加が再び深刻になっています。
コロナ禍中にあっても感染されないことを祈ります。しっかり自衛してください。
(1) 原爆被害75周年が近づいています。
75年経っても未だに被爆者に認められていない人々が被爆者として認めることを要求して訴訟が絶えません。これらの方々は被爆時の体験とその後生涯を通じて現れる健康被害を、被曝したことによると確信しています。実際疫学調査などで確かめられています。
その考えは諸データから正しいと確信します。
長崎では,被爆体験者670人が第1陣、第2陣に分かれそれぞれ最高裁まで持ち上げましたが、2019年11月に第2陣161名に対して上告棄却の判決が出されました。
1.2陣共に完璧な敗訴でした。670人の内、既に120人の方が亡くなっております。
長崎では第2回目訴訟として命を賭けた訴訟が新たに立ち上がっています。
敗訴の背景には,科学的な評価が認められ難く,かつ科学的認識が、原子雲自体の実際の姿の客観的認識が、欠損している状況でした。法律的にも科学的にも何の根拠も無い「100ミリシーベルト以下は健康被害は無い」という,政府と御用たちが進める、福島以来の日本の特殊に歪められた被曝防護のキャンペーンの影響を強く受けていました。三権分立で保障される司法としての独立・見識はありませんでした。
高度4km付近に水平に円形に広がっていた原子雲は、きちんと認識されていませんでした。広島黒い雨の雨域の広さと時間変位を説明でき,長崎では半径15km程度までの放射能汚染を必然的なものとして認識させる事実です。
しかし,これは長崎被爆体験者訴訟では、全く判決判断の対象にもされませんでした。
広島では黒い雨に関する聞き取り調査が多面的に実施されています。その努力が報いられることを願います。
広島黒い雨訴訟、原告86名、の地裁判決が明後日、7/29になされます。
この勝訴を心から望んでいます。
皆さんも応援してください。
数週間前、原告であり、かつ黒い雨訴訟を支援する会の事務局長をしている高東征二さんからメールが届きました。
「6月5日の金曜日の事でした。夜、3時ころまで胸が苦しくて眠れない。3日間も続いたのです。コープ診療所の佐々木先生に診てもらおうと出かけました。心拍数が160です。普通は60ぐらいですから2倍あります。いつも、小走りしてるようなものですよ。・・・病院で、先生は「これは、心臓の4つの部屋の上の心房が小刻みに震え、十分機能しなくなって、不整脈を起こしているのです」。若いナースは無呼吸の時間があるので驚いていた。」
そんな高東さんが,自力で運転できなくなった身体で、原告のアンケートを取りに回りました。
彼がアンケートを取りに出かけて,感服したことがあります。かれは、
「驚いたのは、病気だらけの人生をみんな一生懸命に明るく生きておられることです。甲状腺異常・貧血・白内障・脳梗塞・心臓疾患・がん等々。通院するにも周りの人の助けが必要です。「健康管理手当をもらえるものならもらいたい、周りの人に少しでもお返ししたい」との声が心に響きました。被爆者健康手帳も健康管理手当も、裁判にかかわる私たちだけでなく新降雨図の内側で該当する人みんなに給付してほしい」。 と語っています。
詳しいことは下記をご覧ください。
裁判の勝訴を心から望んでいます。
皆さんも応援してください。
(2) コロナ禍の諸問題 先日集会形式を取らない学習集会第2回目を撮影いたしました(7/16)。 第1回は6/8でした。これらの一部は
で見られます。
話の全容は添付ファイルに示しますのでご覧ください(2回とも。拡散自由)。 第40回 緊急事態宣言.pdf
沖縄に於いてはしばらく新規感染者ゼロが続き安堵していたところ,米軍で集団感染が生じ(現在236人)それと期を合わせて県内にも感染が広まりました(本日:新規6人、累計192人)。米軍からの情報提供が誠実でなく,かつ陽性者管理がずさんであります。
コロナ禍であっても米軍人は出入国の制限は無い。日米地位協定で,県民の生命保護は軽んじられる。日本政府の主権国家を騙る対米従属対応は日本市民を保護しない。琉球新報は社説で「全ての米軍基地を封鎖せよ」と謳った(7月12日)。
住民の命を守るために,コロナを蔓延を最小限に抑えるには,
①接触を可能な限り断つ、
②検査体制を拡充して 人にうつす前に陰性/陽性を識別して感染拡大を防ぐこと。
この基盤には医療体制への国の責任として,財政補助、機材の確保,人件費確保が必須です。陽性者の隔離手段も政府責任です。
市民の自粛で一旦は事態が収拾したかに見えました。しかし政府の責任は何も果されてきませんでした。
日本政府の異常な施策は、福島事故では「測定しないことが『健康被害無し』の条件であるとされました(いったい日本は文化国家でしょうか?) コロナでは感染が拡大している理由に「検査が拡大しているから陽性者数が増えている(小池東京都知事)ととんでもないことが発言されています。
医療崩壊を防ぐためにPCR検査はしない方が良い,あるいは、検査精度が悪いなどと,PCR検査を否定する考えがありますが、とんでもないことです。
今までと今でも、検査と医療体制についての政府の責任が全く果されていません。 これが最も危惧されるところです。
(2020/7/27 矢ヶ﨑克馬)


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